全国で最低賃金が引き上げ ('26/10/12号)

2026年度(令和8年度)の地域別最低賃金について、厚生労働省が9月3日に公表した答申の取りまとめでは、全国加重平均は時給1,177円となり、前年度の1,121円から56円上昇しました。引き上げ率は約5.0%で、全国加重平均の引き上げ額としては、1978年度に現在の目安制度が始まって以来、2番目の大きさです。全国加重平均とは、各都道府県の最低賃金を単純に平均したものではなく、労働者数を考慮して算出した平均額です。

適用開始日は都道府県ごとに異なる

答申された改定額では、全47都道府県で54~65円の引き上げとなり、最高額は東京都の1,280円、最低額は宮崎県の1,085円です。最高額に対する最低額の比率は84.8%となり、前年度の83.4%から改善しました。ただし、新しい最低賃金が全国一斉に適用されるわけではありません。正式決定などの手続きを経て、2026年10月1日から12月2日までの間に順次発効します。自分が働く地域の金額と発効日は、厚生労働省の「地域別最低賃金の全国一覧」で確認しましょう。

パート・アルバイトも対象

地域別最低賃金は、原則として、その都道府県内の事業場で働くすべての労働者に適用されます。正社員だけでなく、パート、アルバイト、契約社員、学生アルバイトなども対象です。最低賃金を下回る賃金の定めは、その部分が法律上無効となり、最低賃金額と同額の定めをしたものとみなされます。ただし、通勤手当、家族手当、時間外割増賃金などは比較対象から除外されるため、給与総額を労働時間で割るだけでは正しく判定できない場合があります。最低賃金の改定を機に、給与明細や雇用契約書を確認し、事業主も適切な賃金管理と人件費の見直しを進めましょう。