2026年は60年に1度の年 ('25/12/22号)

来年2026年は、日本の暦で 「丙午(ひのえうま)」 の年にあたります。十干と十二支の組み合わせによる干支のひとつで、60年に1度巡ってきます。中国由来の暦では火(丙)と馬(午)の組み合わせとされ、日本でも昔から親しまれてきましたが、ときに迷信が強い影響を与えてきた年でもあります。現代では迷信と笑い飛ばされることが多いものの、歴史的なデータから見ると、干支が社会に実際の影響を及ぼした珍しい例として知られています。たとえば、前回の1966年(丙午)には出生数が 約136万1,000人 と、前後の年より約50万人近く少なくなるという大きな落ち込みが観測されました(1965年・1967年はそれぞれ約182万人前後)。これは日本の人口ピラミッドにも「切り欠き」として残っています。

迷信による出生数急減

この1966年の出生数急減の背景には、当時の迷信が大きく関係していたと考えられています。迷信では「丙午生まれの女性は気性が荒く、結婚生活に不幸をもたらす」と言われ、その影響で 若い夫婦が出産を避けた可能性が高い と分析されています。統計的にも1966年は合計特殊出生率が約1.6と、前年の約2.0〜2.1と比べて大きく低下しました。 研究では、避妊や出産タイミングの調整による意図的な産み控えが行われた可能性や、社会的に迷信が拡散した影響が指摘されており、迷信と出生動向が重なった特異なケースとして社会学的にも注目されています。

長期的な少子化に陥る日本

一方で、現代日本の出生数は長期的な少子化傾向にあり、1966年当時のような「迷信による一時的な落ち込み」とは異なる構造的な問題に直面しています。最新の人口動態では、2024年の出生数は 約68万6,000人 と史上初めて70万人を下回り(1899年の統計開始以来最低)、合計特殊出生率も1.15まで低下しています。これは経済的な不安やライフスタイルの変化、女性の社会進出といった複合的な要因によるもので、単なる暦の影響とは捉えられません。丙午である2026年に出生数がどう動くかは注目されていますが、専門家の間では「丙午の迷信が直接的に出生数を大きく左右する可能性は低い」とする見方が一般的です。恒久的な少子化問題を抱える日本にとって、現代は迷信の影響が少ないのは救いかもしれません。