「トランプ・ゴールドカード」が米国で話題に ('25/12/15号)

2025年12月、米国で富裕層向けの新たな永住権プログラム「トランプ・ゴールドカード(Trump Gold Card)」の申請受付が正式に開始されました。これは外国人が米国の永住権(グリーンカードに相当)を得られる新制度で、公式サイト「Trumpcard.gov」に申請ページが公開されています。申請にはまず1万5,000ドル(約240万円)の審査手数料を支払い、背景調査をパスした後に100万ドル(約1億5,600万円)の寄付を行う必要があります。承認されると、50州すべてで永住権としての効力があり、市民権取得へ進む道も開かれる仕組みです。従来のEB-5投資ビザとは異なり、事業投資や雇用創出の条件はなく、資金提供が重視される点が特徴です。

https://trumpcard.gov/

当初価格より80%OFFとなった永住権

このプログラムの価格設定は当初の構想より大幅に引き下げられました。2025年初頭には「500万ドル(約7億4,600万円)」という提案が報じられており、当時は世界中の富裕層を対象にした“超高額永住権”として議論になっていました。
最終的に1,000万円単位ではなく100万ドルとしたことで、形式上は約80%の値下げとも言える価格設定になっています。ただしこの数値は制度の目的や対象者を大きく転換した結果でもあり、「値下げ=誰でも買える」という単純な意味ではありません。富裕層向けの“寄付ベースの永住権”という政策そのものが、従来の能力・投資・雇用創出型とは異なるアプローチです。

米国では賛否が分かれる

賛否は大きく分かれています。支持する側は「米国への大規模な財源確保策」として数十億ドル規模の収入が見込まれる点を評価しており、商務長官は「経済的利益と人材獲得の両面で有益になり得る」と述べています。 一方で批判的な声も強く、専門家の中には「議会承認なしに実施されたこと」「従来の移民制度の整合性を損なう可能性」を指摘する意見があります。また、富裕層の多くがこの制度に関心を示していないという報道もあり、実際の需要と長期的な影響については今後の動向が注目されています。