世界の億万長者事情 - 日本は世界で何位? ('25/6/30号)

早くも今日で上半期が終了ですね。今年は6月から暑い日が続いているので、長い夏となりそうです。こまめな水分補給と休憩をして熱中症などに気をつけたいですね。

さて、今日は「世界の億万長者ランキング」について取り上げます。日本語では「億万長者」ですが、英語では「ミリオネア」です。つまり、「100万㌦(約1.45億円)以上の資産を保有する人」のことを指します。

世界の国別ランキングでは"あの国"がトップと想像できるかもしれませんが、果たして我が国日本はいったい何位なのでしょうか?

世界の国別ミリオネアランキング(2025年版)

順位ミリオネアの数総資産額(USD、推定)総資産額(円、推定)備考
1アメリカ約2382.1万人約71.46兆ドル約1.07京円世界のミリオネアの約38%。テック、金融、不動産が主。2024年に37.9万人増(1日約1000人)。
2中国約620万人約18.6兆ドル約2790兆円製造業、テクノロジー、不動産が牽引。2024年に約14.1万人増。
3フランス約297.5万人約8.93兆ドル約1340兆円奢侈品、金融、不動産が強く、パリ以外の地方都市も貢献。2025年に800人流出。
4日本約273.2万人約8.20兆ドル約1230兆円自動車、電子機器、テクノロジー中心。円安と人口減少で2024年から3.3万人減。
5イギリス約270.3万人約8.11兆ドル約1217兆円税制改革とBrexitで流出加速(2025年に16,500人)。ロンドンに集中。
6ドイツ約270万人約8.10兆ドル約1215兆円製造業、自動車、エンジニアリングが中心。
7カナダ約230万人約6.90兆ドル約1035兆円不動産、資源、金融が主。
8オーストラリア約220万人約6.60兆ドル約990兆円資源、不動産、テクノロジーが強い。
9イタリア約140万人約4.20兆ドル約630兆円ファッション、製造業が主。
10韓国約130万人約3.90兆ドル約585兆円テクノロジー、製造業、エンターテインメントが中心。

ソース:UBS「Global Wealth Report 2025」

日本はなんと4位でした!
これが高いと見るか、低いと見るかは人によるかもしれませんが、順当な結果なようにも思えます。

国別考察

1位のアメリカは、2382.1万人は世界のミリオネアの約38%を占め、2位の中国(620万人)の約4倍。S&P500の23%上昇(2024年)や安定したドルが寄与。2025年の貿易戦争やドル安(9%下落)で成長鈍化の可能性も、UBSは「逆転はなく、成長継続」と予測。

3位のフランスは、奢侈品(LVMHなど)、金融、不動産の強さで297.5万人。パリ以外の地方都市の貢献大。流出は800人と少なく、安定。

4位の日本の 273.2万人は世界4位。円安と人口減少で2024年から3.3万人減。東京は都市別で6位(約30万人)。

5位のイギリスは、税制改革(非居住者課税廃止、相続税強化)やBrexitで16,500人流出。ロンドン集中型だが、総数でフランスに抜かれる。

何をどうやってミリオネアを増やしているのでしょうか?1位アメリカと4位日本の違いを見てみます。

【アメリカ】

  • S&P500やナスダックの株高(2023年+26%、2024年+25%)
  • グローバルに強いテック株、AI関連株の恩恵が大きい
  • 安定したドルと資産運用文化が定着している

【日本】

  • 個人は「貯蓄重視」傾向が根強く、資産形成への意識はこれからの段階
  • 新NISAやiDeCoの導入により投資環境の整備が進行中


貯める」から「増やす」へ。投資教育や資産運用文化を取り入れることで、日本も次のステップに進めるかもしれませんね。