クリスマスケーキにも小型化の波? ('25/12/1号)

日本におけるクリスマスケーキの歴史は案外古く、1910 年(明治 43 年)、横浜元町で創業した洋菓子店「不二家」がクリスマス用ケーキの販売を始めたのがきっかけです。当時はドライフルーツや洋酒を使ったプラムケーキに砂糖のコーティングをした「白いケーキ」が主流でしたが、後に日本独自の「いちごと生クリームのショートケーキ」が定着。これが今や、コンビニから高級ホテルまで、冬の定番スイーツとなっています。

原材料高騰がケーキ業界にも直撃

しかし、近年このケーキ市場にも大きな変化が訪れています。帝国データバンクの調査によれば、ホール型 5号(直径約15 cm・4〜6人用)のクリスマスケーキの平均価格は、2023年冬に税抜 4,468円と報告され、前年から 7.8%、2年前と比べると13.4%の値上げとなりました。原因としては、小麦粉や牛乳だけでなく、卵・バター・いちごなど、ケーキの原材料が軒並み高騰していることが挙げられます。たとえば、2025年の報道では、卵が18%、チョコレートは53%、バターは15%という上昇率も示されており、原材料コストの上昇がケーキ価格に直結しているようです。

コンパクトケーキが人気

こうした値上げの流れを背景に、今年は「小型ケーキ」へのニーズが急激に高まっています。実際、2025年のクリスマスケーキ動向をまとめた記事によると、小さめサイズやアソートメントの需要が前年比で約25%増加したと報告されています。 また、不二家の「クリスマスミニブッシュドノエル」は縦70×高さ60 mmという非常にコンパクトなサイズで、税込 680円と手頃な価格設定。少人数や二人だけ、あるいはギフト用といった用途に合いやすく、まさに「小ぶりで価格を抑えたい」消費者層に刺さる選択肢です。こうして、クリスマスケーキにもインフレの波が及び、「量」から「価格とのバランス」を考えた消費が広がってきているようです。

不二家「クリスマスミニブッシュドノエル」(不二家Webサイトより)