日本人のソウルフード「ラーメン」 ('25/9/8号)
日本人にとってラーメンは欠かせない食文化のひとつです。福岡のとんこつ、札幌の味噌、喜多方の醤油など、地域ごとに特色ある「ご当地ラーメン」が存在し、観光資源としても注目されています。近年では海外でもラーメンブームが広がり、日本を訪れる外国人観光客の中には「本場のラーメンを食べること」を旅の目的に挙げる人も少なくありません。それほどラーメンは、国民食として日本の生活に深く根付いているのです。

「ラーメン王国」山形市と山形県の実力
では、日本で最もラーメンにお金を使っている地域はどこでしょうか?
総務省の家計調査(2024年)によると、世帯あたり年間のラーメン外食支出額が全国1位となったのは「山形市」で、その金額は2万2000円を超えました。さらに、山形県全体としても人口10万人あたりのラーメン店舗数が全国トップであり、まさに「ラーメン王国」と呼ぶにふさわしい地域です。山形には、冷たいスープでいただく「冷やしラーメン」といった独自のメニューも根付いており、四季に応じて楽しめるユニークなラーメン文化が発展しています。
ラーメンで地域を盛り上げる取り組み
山形では、ラーメンを地域振興や観光資源として積極的に活用しています。例えば山形市では2017年にPR企画の一環として「ラーメン課」を設置し、イベントや情報発信を通じてラーメン文化を広めました。こうした取り組みは話題を呼び、観光客の誘致や地元経済の活性化にもつながっています。
訪日客の増加が見込まれる今後においても、山形のラーメン文化は「日本らしさ」を体験できるコンテンツとしてさらに注目されるでしょう。食と観光の融合は、地域を元気にする力強い原動力となっているのです。
