猛暑がもたらす意外な影響:出社回帰と生活の変化 ('25/8/11号)

日本は2025年7月、平均気温が過去最高を記録しました。
全国の平均気温は、1991–2020年の基準値を2.89℃上回る結果となり、3年連続で7月の記録更新です 。群馬県伊勢崎市では日本史上最高となる41.8℃を計測し、熱中症による救急搬送は5万3千件以上に上っています。

この異常な気温は、地球温暖化・エルニーニョ・都市のヒートアイランド現象が重なった結果であり、健康リスクの高まりが深刻視されています。


猛暑が加速する「出社回帰」の背景とは?

猛暑の影響とともに働き方にも変化が。

2025年現在、テレワークが理想とする声が減少し、出社派とテレワーク派が半々くらいになってきています。
原因の1つが光熱費高騰です。家庭向け電力料金は20%以上の上昇が続いているとの報道もあり、自宅での冷房コストが重くのしかかっています。

その点、オフィスは高性能な空調や福利厚生によって、「涼しくて快適・かつ節約にもなる避暑地」として再評価されています。実際、企業側が冷たいドリンク提供などの「クールオフィス」施策を実施し、出社率改善にもつながっているケースも報告されています。


猛暑を快適に乗り切るための工夫と未来の働き方

● 熱中症対策は基本

「こまめな水分・塩分補給」「熱中症アラート活用」など、厚生労働省が推奨する基本対策は今も有効です。

● 静かな省エネ工夫が効果的
エアコンの設定温度は28℃を目安にし、扇風機併用や遮光カーテン活用でエネルギーと費用を抑える工夫が有効です(環境省「クールビズ」提案)。

● ハイブリッド式の柔軟な働き方
猛暑日にはオフィス、過ごしやすい日には自宅…というハイブリッドワークが現実的で、社員満足や生産性向上にもつながります

2025年の猛暑は、私たちの働き方にも大きな変化をもたらしました。「涼しい職場で無理せず働く」という選択肢が増えた一方で、熱中症や電気代の負担は増加中。今こそ、自分に合った働き方と夏の対策を見つけ、賢く快適に夏を乗り切る工夫をするタイミングです。